Angel Beats!エンジェルビーツ9話は音無結弦(おとなしゆづる)にとってのターニングポイントとなる回です。
残りの終盤4話分へ向けて、なんとなくもやもやしていたこの世界の存在理由が定ります。

それではAngel Beats!9話本編の「粗くない『あらすじ』」をどうぞw
多数の天使と同化した負荷のため、意識不明のまま目覚めぬ立華奏。
エンジェルビーツ9話 眠る立華奏
今はただ目覚めてくれることを見守るしかない音無。
戦線メンバーは今までにない自体に困惑しつつも今後の対策を論議。
今まで以上に皆真剣です。
だって椎名がまともにしゃべって議論に参加するほどですよw
そういえばこの人、校長室では「浅はかなり」しか言ってなかったような^^;
目覚めた立華奏の意識がどうなっているかが大きな問題。
冷酷な天使の意識と立華奏の意識の割合からすると・・・。
藤巻「数でいけば100対1ぐらいだぜ」
どうやら前回Angel Beats!エンジェルビーツ)8話で遭遇した天使は、分身したごく一部だったようですね。
となると、やはりゆりっぺのあのタイミングでのプログラム修正は正解だったわけですね。
でも・・・100体もいたらベストタイミングとは言えないか^^;
長期戦は危険だったことには変わりないですが。
エンジェルビーツ9話 天命を待つSSS

ゆりっぺ「割合で言えば、元のままで目覚める可能性は約1%ってことね」
今出来る対策としては、竹山による『ANGEL PLAYER』のプログラム修正でガードスキルの無効化。
しかし、これは時間稼ぎに過ぎず、仮にパソコン自体を壊しても学園の支給品らしく、すぐにプログラム環境を整えられるため、ほとんど意味を成さない。
ゆりっぺ「あとは天命を待つだけね」
結局有効な対策案は出てこず、神に逆らうはずが神頼み。
皮肉にも聞こえますが、藁にもすがりたいゆりっぺの心情が伺えます。

そして音無は立華奏に寄り添いつつも夢を見る・・・

それは過去の記憶。
直井に思い出させてもらった列車事故、その直後の記憶。
あの事故のときに意識が消え、死亡したと思われましたが、生存していたようです。
なるほど、真実には続きがあったのですね!
ストーリー上必要とはいえ、にくい構成です。だがそれがいい!

事故の衝撃から目覚め、携帯を取り出し時間を確認。
1月15日の午後1時23分。
あいまいな意識の中、センター試験の時間が過ぎていることを気にするものの、周囲を見渡すとそれどころではない惨状であることに気づく。
エンジェルビーツ9話 音無の過去の続き
列車を降り、状況を確認すると、どうやら列車の一部がトンネルの崩落に巻き込まれたようで、目前のトンネルは完全に塞がれていた。
『北海道でのトンネル事故』
これらのシーンを見たとき、私の中で真っ先に思い出したのが、1996年2月に起こった豊浜トンネル落盤崩落事故ですね。
あれは自動車が通る国道での事故でしたので、この話での線路とは違いますが、巨大な岩盤がトンネルを押しつぶしていた中継ヘリからの映像は今でも覚えてます。

たまたま隣に居合わせた五十嵐の力を借り、一人でも多くのけが人を救出する音無。
医学系を目指していたため、多少なりとも音無には医療の知識があり、それが役に立つことになる。
出来る限りの生存者の応急処置を行った後、音無は崩落とは反対方向の偵察にでるがしばらく進むとこちらも崩れており、携帯も通じず完全に閉じ込められた状態であることを思い知らされる。
その時、腹部に走る激痛でうずくまり、痛みの原因を見る音無。エンジェルビーツ9話 今出来ることと現状
音無「っんだよ!これっ・・・」
医療の知識がある音無であるからこそ、自分の怪我の状況がどの程度のものか分かるのでしょうね。
放置すればどうなるかも・・・。

自分の傷のことは隠しつつ、五十嵐たちのところに戻ると現状の説明と食料を確認する。
一番頼りになるであろう自分が怪我をしている分かると、けが人たちが不安になる可能性を考慮したのでしょうか。

2日目になっても現状は変わらず。
残りの食料を確認。
音無「もって3日か・・・」
しかし、生存者同士のいざこざが起こり一部の水が消失。
音無は自分が今後水を飲まないことで消失分を埋め合わせることに。
全ては人の命を救いたいがため。

3日目、救助者の中でも重症だった者の様子がおかしい。
腹部の痛みに耐えつつも必死に蘇生行為を行うが、誰が見てもすでに手遅れであることは分かった。
命を救えなかったこと、初音を救えなかった頃と何も変わっていないことへの自責の念を抱く音無。

そして、7日目。
もって3日だった食料はすでに尽き、飲まず食わずが3日目になったと思われる状況。
立ち上がる体力も既になく、ただ横になったまま宙を眺めるのみ。
極限状態の中、音無は生前の初音との会話を思い出す。
音無結弦「でも、どうしてよくならねぇのかなぁ・・・」
初音「ドナーがいればいいんだけどね」
音無結弦「ドナー?」

エンジェルビーツ9話 そして7日目・・・
音無「五十嵐・・・サインペン・・・あるか?」
力なくサインペンを受け取ると音無は自分の国民健康保険証の裏側に書かれている臓器移植の提供意思の項目に全ての臓器の提供を示し、自分の名前をサインする。
その様子を見た五十嵐も自分の保険証で同様のことを記入。
五十嵐「こうしておけば、自分の命がもし尽きても、それでも、その命が人のために使われる・・・。生きていた意味が作れるんだ・・・」
周囲の生きている者たちもそれを聞き、皆同じ行動をとり始める。
死を覚悟したからこそ、最後に出来るのは自分が生きた証を作ること。
それが人の命を救い命を長引かせるうことにつながるのであれば、これほど有意義なものはない。
五十嵐「なぁ・・・、やっぱお前はすげぇよ・・・。音無、見ろよ、あれだけ絶望していた連中がみんな、誰かに希望を託そうとしている・・・。お前がみんなの人生を救ったんだぜ・・・音無」
ペンが転がり落ちる音。
五十嵐「なぁ・・・音無・・・、聞いてんのかよ・・・」
エンジェルビーツ9話 最後に出来ること
直後、救助の音と外の光が周囲を照らす。
五十嵐「音無ぃ・・・」
音無の目には、その光は届かなかった・・・。

音無が目覚めると、そこには同じく目を覚ました立華奏が。
立華「壮絶な戦いだった・・・」
どうやら立華は、見事1%の確率を勝ち取ったようです。
相当すごいことが頭の中では行われていたのでしょうけど、妙に緊張感の無い一言で済ませてますねw
エンジェルビーツ9話 目覚める立華奏
音無は安堵と共に、自分の過去を全て思い出したことを告げる、
音無「(中略)俺、医者になりたかったんだ。誰かのためになりたい。ありがとうって言ってもらえるように生きたいって・・・そう思って、結構必死に勉強したんだけどなぁ・・・。でもさ、俺は最後に、この体をドナー登録で残せたんだ。俺の体は、誰かを助けてあげられたはずさ。そう信じる。」

誰かを助けられなたなら自分の人生は悪いものじゃなかったと思う音無。
しかしここでふと気づく。
音無「もしかして、俺は消えるのか?」
立華「思い残すことがなければ・・・」

しかし音無は戦線メンバーたち仲間のことを気にかける。
あいつらと一緒にいたいという気持ちと、あいつらにも自分と同じように「また新しい人生も悪くない」と思ってもらいたい気持ち。
みんなが報われた気持ちになり、この世界から去れればいいと思う音無・・・だったがここでさらに気づく。
エンジェルビーツ9話 単純な真実と誤解
音無「ん?ちょっと待て?お前はもしかして、この気持ちをみんなに知ってほしかったのか?」
立華「知らなかった?」
(中略)
音無「真面目に授業を受けたら幸せなのか?部活動をしたら満たされるのか?」
立華「だって、ここに来るのはみんな青春時代をまともに過ごせなかった人たちだもの」
音無「そうなのか?」
立華「知らなかった?」
音無「知らねぇよ!つかそんなことどうやったら分かるんだよ」
立華「見てて気づかなかった?」


ようやく音無はこの世界の真実を知る。
この世界は青春時代をまともに送ることが出来なかった若者たちの魂の救済の場。
この世界で、人生は理不尽だけじゃないことを知ってもらい、人並みな青春を送り、報われた気持ちになって転生してもらうことがこの世界の存在理由。
ただそれだけの単純なことだったのに、立華のそれを伝えることの不器用さのため、誤解と信念が入り混じり、今では抗争状態。

まともな青春時代をおくれていないということは、普通の授業や部活動をしていなかった人がほとんど。
そんな人たちが「普通の学生生活」を送ってもらえれば人並みの幸せ・人並みな青春を送ることが出来る。
だからこそ授業を受けさせようとする立華の行動。
それが皮肉とも言えるほどのとんでもないから回りw
音無「どんだけ不器用なんだよ、お前」
立華「知ってる」

自覚がある不器用・・・、ここまでくるともはや魅力ですねw

立華は自分の真意を知ってくれた音無に助力を請う。
今、音無がこの世界に留まっている(思い残している)のは立華の真意に沿って戦線メンバーに人生の素晴らしさを知ってもらうこと。
だが、音無はゆりっぺの凄惨な生前の過去を知っている。
あの最悪ともいえる理不尽な記憶を持つゆりっぺに、人生の素晴らしさを感じてもらうのは容易ではない。
しかし、だからこそ素晴らしさを知ってもらいたい。
立華の不器用さを知っている分、非常に困難な目標。
音無「あいつらの仲間であり、奏の味方でもいられる俺が、何とかしなきゃいけないんじゃないのか」
エンジェルビーツ9話 音無新しい目標
音無は決意する。
音無「分かったよ奏。卒業させよう、ここから、みんなを」
エンジェルビーツ9話 天使の微笑
立華が・・・笑った!?Σ('-'ノ)ノ
ずっと無表情だったのが9話目にして始めての微笑み!?
ほんの一瞬の、ほんのちょっとの表情の変化ですが、音無の言葉に微笑んでますよ・・・・ね?(゚∀゚;
自分の中では微笑んだと解釈しました!9話での名シーンに決定!

そしてEDへ。
立華奏はAngel Beats!エンジェルビーツ)5話でのテストの筆跡等の違いを証明し、生徒会長に復帰。
テストを妨害したとして参加した6人は反省文を書かされてます。
竹山の原稿用紙を見ると、立華の名前が『立華かなで』になってますね。
『立華』って漢字が合っていることが証明されましたが、下の『かなで』は漢字ではないのでしょうか?
まぁ・・・7話での音無のセリフ「『かなで』って音を奏でるって意味だろ?」の言葉を信じて立華奏でいきますw
ってゆうか、竹山の名前が『竹山クライスト』www
エンジェルビーツ9話 EDで反省文
きりもみ飛行が無駄になったことが不満な日向と高松が変な会話してますw
大山「にしてもあの子、もうここ数日のこと全部忘れちゃったみたいだっだね」
立華奏の意識が無事だったことは音無と立華だけの秘密。
その方がみんなの過去を聞きだしやすいと判断したため。
再び立華が戦線メンバーと敵対することになるのは覚悟の上。
エンジェルビーツ9話 すべてが終わったら
音無「また一人にしてしまうけど、ごめん。でもすべてが終わったら・・・終わったら?」
音無はふと思う。
音無「(そのとき・・・・そのとき、俺たちはどうなるんだろう)」

次回のAngel Beats!エンジェルビーツ)はユイの過去が明らかに!?


今回は7話以上に音無の過去にスポットが当てられたため、激しい動き等はなく、会話がメインでした。
7話ですでに音無の過去は語りつくされたと思ったら真の続きがあろうとはw
しかも7話では「理不尽な過去」を表現し、今回の9話では理不尽な中の「報われた過去」も表現してますね。
同じ過去でもこうも印象が違うとは・・・、さすがです。
閉鎖され、救助がいつ来るかも分からない死と隣り合わせの極限状態で音無のとった最後の行動は、死後ですら人の命を救いたいという強い意思の表れですね。
この発想に至る心境の境地には素直に感服しました。

でも、こうゆう死に方だといたら、何で音無は記憶がなかったんでしょうね。
事故死とか頭に衝撃を受けての死でこの世界に来た場合に記憶喪失になるって話は聞きましたけど、今回の音無の死に方を見る限りではケガをしていたとはいえ衰弱死ですよね?
実は記憶喪失になるきっかけの更なる死の真相とかがあったりしてw
2度あることは3度ある?w
物語終盤でまだ忘れていた真実を思い出し、全ての謎が明らかに?w
残り後4話・・・、1話たりとも見逃せません!

この世界から『消える(去る)』ではなく、『卒業』という言葉を使った音無の仲間を想う気持ちも印象的でした。
『卒業』は同時に新しい世界への『旅立ち』という意味も込めているんでしょうから。

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